シミやそばかすを防げ、お肌の天敵である紫外線の種類と予防法
【はじめに】
基本的に、紫外線は
- A波(UV-A)
- B波(UV-B)
- C波(UV-C)
- 近赤外線
の4種類に分かれます。
それによって受ける肌への影響というと、誰もがシミ・そばかすをまず初めに思い浮かべるかと思います。
もちろん、間違いではありません。
肌は
- 表皮
- 真皮
- 皮下組織
の3つに分かれています。
表皮の中で最深部にある基底層は、表皮の細胞を生み出す働きをしています。
ここにメラノサイトと呼ばれるメラニンを生み出す細胞があります。
紫外線を浴び続けるとメラノサイトを刺激して、メラニンを多量に生成してしまいます。
そのメラニンがターンオーバーとともに肌表面に押し上げられて、シミ・そばかすが表に現れてしまうのです。
ここまでは、ご存知の方もいるかと思われます。
そのためこの記事でお伝えするのは、それ以外の環境や時期などによる身体への影響です。
それを深く知り、上手く共存していけるきっかけになることができれば幸いです。
ご覧ください。
【紫外線A波とは】
私たちが普段浴びている紫外線の9割はUV-Aです。
天候に左右されることなく地表に届くこれは、肌に対するダメージはさほど大きくないと言われています。
短期的ダメージは少ないのですが、中長期的に浴びてしまうと、真皮にまで侵入し、コラーゲンやエラスチン線維の切断やその他線維芽細胞へのダメージを受けてしまいます。
それによって、シワといった肌のハリや弾力を失わせる光老化を起こしてしまうなど、シミにも影響を及ぼしてしまいます。
さらに光線や人体への影響が研究された結果、最近言われているのが、アレルギー(光線過敏症)を引き起こすことや、活性酸素を発生させる光線である問題が発見されました。
【紫外線B波とは】
UV-Aや近赤外線より波長が短く、肌表面にダメージを与えます。
他より強いエネルギーを持っており、浴び続けると肌が赤くなったり(サンバーン)、数日後に肌が黒くなったり(サンタン)します。
そういった日焼けだけでなく、シミそばかすを引き起こす可能性も高まります。
健康面でいうと、皮膚ガン・失明の危険性のある白内障・免疫低下(感染症)が心配されます。
UV-Aより有毒性が高いのです。
若いうちに浴びれば浴びるほど、皮膚がん発症率が高まります。
特に皮膚がんにかかる原因になるものは、UV-BとUV-Cです。
それを大量に浴びることにより、DNAを傷つけてしまう恐れがでてきます。
DNAの損傷が度重なると、正常に元に戻していた仕組みに治し間違いが起こり、誤った遺伝情報が生じ、皮膚がんを発症してしまうのです。
白内障に関しては加齢が原因ですが、約20%は紫外線が原因になることもあるのです。
これを踏まえて、目をどうやって守るかが気になることと思います。
目はもともと照射を防ぐ力が備わっているのですが、強く浴びてしまうと負担がかかりすぎてしまい白内障を引き起こします。
そのため、できる限りUVカットのサングラスや眼鏡をかけて、目への負担を軽くしましょう。
【紫外線C波とは】
波長が最も短く、最も強いエネルギーを持っています。
以前までは、オゾン層に吸収され地上にまで届くことは無いと言われてきました。
しかし近年問題視されているオゾン層の破壊により、UV-Cも地上に到達する可能性が出てきました。
人体への影響も大きく、皮膚ガンの原因にもなります。
問題視されているその皮膚ガンに関して、オゾン層の維持の大事さがわかる研究結果が挙げられました。
オゾン層が1%減少しただけで、
「悪性黒色腫」
の発生率が約2%上がるとのことです。
そして、その他の皮膚ガンは約1.6万人も増えると言われているのです。
【近赤外線とは】
近赤外線とは、最近注目を浴びている紫外線です。
まだ研究を進めている最中で、人体への影響がこれからますます解明されることでしょう。
今現在いえることは、熱作用として働くだけではなく、様々な作用があることがわかってきたということです。
UV-AやUV-Bより波長が長く、肌の奥深くの筋組織に刺激を与えます。
筋肉に届くので、浴び続けると光老化、いわゆるシワやたるみといった肌の衰えを引き起こします。
【季節の注意ポイント】
季節により肌に到達する量は異なりますが、年間を通じて必ず降り注いでいます。
真夏は最も多く、真冬の5倍ものUV-Bが届くと言われています。
4月頃から10月頃にかけては量が比較的多くなるので、夏場だけでなく春から秋にかけて注意をし、対策を心がけましょう。
シワ・シミ・そばかすなどの美容的観点だけでなく、皮膚がん・白内障・免疫力低下などの健康的観点からの原因にもなりかねるので、きちんと身を守りましょう。
【場所の注意ポイント】
場所によって、浴びる量は変わってきます。
例えば、赤道に近づくほど浴びる量は強まります。
日本でいうと、南に行くほど強まっていくのです。
また標高に関しても、高ければ高くなるほど浴びる量は変わっていきます。
それは、上空の大気の量が少なく、紫外線が散乱される割合が小さくなるためです。
標高が1000m高くなると、約10%増加するといわれています。
登山など標高の高い場所に行くのであれば、注意をしましょう。
その他では、地表の表面状態によっても紫外線の反射率は異なります。
新雪は約80%、砂浜は約25%と言われているので、スキー場や砂浜では特に油断はできません。
身近な環境を挙げるとすれば、室内や車内も注意ポイントです。
紫外線はオゾン層や雲やガラスなどを通るため、曇りの日でも8割ほどは地上に降り注いでいるのです。
サンタンといった皮膚が黒くなる症状を引き起こしますので、室内や車内にいるときは遮光カーテンを引くか、日焼け止めクリームを塗るなどをし、対策を徹底しましょう。
出歩くのであれば、日傘や帽子、長袖を着るなど極力直射日光に当たらないように注意しましょう。
【天気の注意ポイント】
曇りの日でも8割ほどは地上に降り注いでいると前述しましたが、天気によっても降り注ぐ量は変わってきます。
快晴時が100%だとすると、晴れているときが約90〜98%、薄曇りが約80%、曇りが約60%、雨が約30%とされています。
パーセンテージは変わってきますが、雨でも肌へ照射しているのです。
だとすると、雨でも対策は欠かせませんよね。
【時間帯の注意ポイント】
10時〜14時の日中が多く降り注ぎ、最も多いのが12時となります。
しかし、早朝や夕方でも安心しきってはいけません。
朝の6時頃から紫外線量は増えていくので、朝からマメに日焼け止めクリームを塗るようにしましょう。
【紫外線の長所】
これまで注意ポイントをたくさん挙げましたが、陽に当たることが悪いわけではありません。
ストレス解消といった精神面に関する長所もあります。
他にも、健康維持に必要なビタミンDを生成できるという長所もあります。
適度なビタミンDは、骨格を健康に維持するのに必要であり、様々なガンからも守ってくれる大事な成分です。
必要な日光照射時間は、夏だと15〜30分程度で十分なので、わりと短時間でビタミンDは生成できます。
【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
紫外線といかに共存していくかが、重要なのです。
皮膚へのダメージだけでなく、筋肉や、健康にまで被害が及ぶ可能性は十分にあります。
いくつ年を重ねても美しくいられることは、誰しもが憧れますよね。
それに加えて、健康的でいつまでもいきいきと過ごしていくために、今の生活を見直してみてはいかがでしょうか。
これから、暑い夏が待ち受けています。
十分な対策を取り入れつつ、紫外線を味方につける関係性を築くことを課題として、今回の記事を参考にしてみてください。
ご購読ありがとうございました。
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